キチッとした感覚 揃える
Posted by 尾谷 in 建築
「線」を揃える。
「面」を揃える。
「素材」を揃える。
ものを揃えようとするために、大工さんや職人さんたちに無理強しをさせ、手間を増やしている。
なぜそこまでして、ものを揃えなければならないのだろう。
これは個人的な感覚の問題なのだけれど、ものを揃えるという事は、それをつくった人間の意思の表現の一つだと思う。
キチッとした納まりは自然に出来るものとしては不自然だが、どうしてもこうした空間を作りたいという設計者の意思に打たれ、大工さんや職人さんは一生懸命仕事をしてくれる。
ものを揃えた図面をもとに、あうんの呼吸で仲間と一緒に作り上げる住まいには気品が生まれ美しい。
■幸手の家
現在着工してる幸手の家では、
揃える事を無理強しさせてきた効果なのか?
はたまた、揃えることによって産まれる空間を知ってしまったのかは分かりませんが、
大工さんを初め職人さんたちは私が言わなくても、キチっとした感覚で揃えることをしています。
きっとどこに行っても通用するであろう仲間と共に家作りができて私は本当に幸せだと思います!
◇このお宅の壁には、35ミリのスリットが入ってる紀州材の桧の板を張るので。。。
◇大工さんは、半端な板が入らないように35ミリの感覚で板や障子の桟の割付をしてました。
◇私は、格子や板や建具の割付を、
先生になった気持ちで現場に張ったボードに一気に書きましたが。。。
◇今日、もう少し端正で更に逃げのないディテールを閃いたので赤鉛筆で書き直してたら、大工さんが苦笑いをしてました。
16 4月 2019
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