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幸手の家 ディテール1

幸手の家 ディテール1

Posted by 尾谷 in 建築

ディテールとは、

『詳細な、細かい、些細な、などの意』

建築においてイメージを実際の形に表現するには、ディテールが全てを決定すると言っても過言ではありません。

今までの経験と失敗から模索し、今のディテールが生まれましたが今後も良い意味で改良し自分のモノにしようと思っています。

きっと誰も気付かないかもしれませんが年間多くのリフォームをし見てきてるからこそ、少しの手間を加える大切さを知っています。

ディテールは見えなくなるところが大切で、極力気付かれないようにしたいです。

 

■幸手の家

□骨格

ディテールよりも大切なのはやり無しが効かない骨格。

計算上の数値だけでなく、力が綺麗に流れ分散されてるかを自分で納得できてるかが大切。

4本の通柱で均等に荷重を受けるだけでなくその先の屋根の頂点に架かる力は2本の柱で受けます。

構造もプランも初期のままで一切変更なし。

 

 

□風、雨で傷みやすい広小舞(21ミリ)、破風板(27ミリ)は桧材。

 

□垂木(90×45)、屋根材(180×13、相決り加工)は杉材。

節はありますが内装で使う綺麗な杉材よりもコストは1/3以下で、3ヶ月ほど前から自然乾燥をしてるので、材料の収縮もなく色身も綺麗です。

ちなみに高さ150の隅木(斜めの木)は先端を垂木高さと同じ90にしシュッと斜めに加工してます。

 

 

□音・匂い・熱などは個人差があるので出来るだけの対策をする必要があります。

雨音低減の為、屋根下地材の上に吸音板を張ります。

 

□恒例の一斉打ち合わせ。

私からは設計趣旨、各設備の配管ルート、新たな試みを説明したら大工さんが主となり、各業者どうし工程やディテールの打合をしてる風景を窓際族のように眺めています。

 

□板、タイル、格子などを綺麗に納める為、寸法を確認しながらサッシの取り付け位置を3ミリとか7ミリずらしながら微調整をします。

 

 

 

□換気扇は目立たぬ位置で高さは揃える。

外壁下地は18ミリの桧材。

 

□縦に板を張る場所は18ミリの桧材で横に下地を設置。

当然、下地には通気が阻害されないよう孔があいています。

 

□「俺!エアコン!!」という主張は不要なので、最初からエアコンの配置にも配慮しています。

写真は、「野田の家Ⅱ」のひっそりと設置されてるエアコンの写真。

 

□天井埋め込みのエアコンは無駄に高いので使いません。

一般的なエアコンで将来の交換も容易に出来かつ建築と馴染むように事前に考えてあります。

 

 

 

□屋根通気 その1

この全周に設けられた網から入った空気は、屋根下地と断熱材の間を通って屋根の頂部に設けられた屋根換気から排出されます。

 

 

□屋根通気 その2

へたっぴな大工さんが板を張ったらうっかり隙間が出来てしまったのではなく、板の目地間に設けられたスリットが通気となっています。

 

 

 

22 4月 2019 no comments

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