桧の濡れ縁
Posted by 尾谷 in 建築
濡れ縁の由来
濡れ縁は文字通り、雨風を防ぐ雨戸などの外壁がなく、雨ざらしの縁側を言います。
この現場は、外装のリフォームをした際に濡れ縁を新しくしました。
最近では「濡れ縁」よりも「ウッドデッキ」の方が良く耳にしますが、内部空間と外部空間の「中間領域」ですから、同じ意味合いかもしれません。
材料にはたくさんの種類があります。
再生木(木に似せた樹脂製の材料)・イぺ・ウリン・セランガンバツ・サイプレス(豪州ヒノキ)・ヒノキ(国産)・レッドシーダー(米杉)などあります。
材料の特性・加工性・経済性に一長一短があるので、一概にどれが良いとは言えせん.
日本の庭と四季に密接な関係があり、その気候に馴染むものが良いと思い、私が「濡れ縁」で提案するのはヒノキが多く、経年変化を楽しんで貰いたいので塗装はしません。
ヒノキでも等級(グレード)があり、無地・上小節・1等などがありますが、しつらえ方や予算により使い分けています。
この現場では、上小節の材料を大工さんに吟味して使ってもらってます。
最近は図面など書かずに、口頭で大工さんにスケールを伝えるだけで、良い物が出来上がるのが嬉しいです。
■濡れ縁のディテール
◇大きさ
巾:2間(3640㎜)×奥行600㎜・1500㎜
◇材料
床板:105×30(ヒノキ、上小節)・・・目地幅は10㎜(板の割り付けで若干変わります)
土台:105×105(ヒノキ、上小節)・・・かんなで削り仕上げるので100角程度
◇ポイント
①板の小口に割れ止めにボンドを塗ります。
②塗装はしないので「ヌカ袋」で日頃の手入れをしてもらいます。愛着がわきます。
③板の固定は裏側よりステンレスのビスで留めます。
28 1月 2010
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