無意識に流れてくるもの
Posted by 尾谷 in 建築
春のあたたかな日差し、そして柔らかな雨のお陰で新緑の美しい季節。
五月晴れの空に藤の花が咲き誇り、田んぼの蛙が鳴き始め初夏を感じさせてくれる時でもあります。
新年度になり、環境の変わった方や新しい事を始めた方も始めたいけど始められない方もいらっしゃるかと思います。
いっその事、目標を掲げない事も一つの方法かもしれません。
達成できた、できなかったに振り回される心配は無いので、今目の前にあることを精一杯やれば良いだけですよ。
春を楽しむように余力を残しつつ、目の前の事を楽しんでみてはいかがでしょうか?
日本を代表する作家「太宰治」の作品に、
「人生の出発は、つねにあまい。まず試みよ。破局の次にも、春は来る」という言葉があります。
弊社の設計事務所も今年で20年目となりました。
当初の力の張った図面を見ると、プランもディテールも甘い部分が多々見受けられますが、
最近は肩の力を抜き、職人さんに支えられ、自分の経験と感覚、そしてなにより魅力的な住み手の力を借りる事で、
「いい家」を設計する事ができるようになりました。
一言で言えば、「みなさんの大船に乗らせていただきます!」っという気持ちです。
この20年で、
自分の視点で決めつけてしまうと、何か大切な事を見落としてしまうということ。
そして、自分以外の人の話や無意識に流れてくるものの存在はとても大切だということを学べました。
次は25年を目指しますので、もう少しお付き合いくださいませ。
海工作舎 尾谷雄作
13 5月 2020
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