春日部の家Ⅱ / 新築
設計趣旨
設計をする際、規模の大小関係なく共通する事がある。それは美しい屋根を架けることだ。
遙か昔より日本の風土の中で、「均整のとれた美しい屋根」がある建物は歴史が証明している通り、人が安心し、暮らしを委ねられ、心地よい場となっている。
子供の頃雷が鳴り響く豪雨の中、叩き付けるような雨と音と光で不安になりながらも深い軒先を借り、雨宿りをした際「自分はこの屋根に守られてるんだ」という安心感を覚えた。雨が降ってる中、子供をずぶ濡れにさせる親はいない。建物の産みの親である設計者や作り手は、大切な子供が長く健康でいられ、安心して身を委ねられる居場所を作る責任を負っている。
この家は、田園風景が広がる先には遠く筑波山が望める150坪の敷地に建つ、二世帯住宅というプログラム。
風景を損なわない建物、親世帯と子世帯の距離感、敷地と庭と開口部のバランスを模索しながら最良の答えを探していた。当初は世帯ごとに領域を分けた細長いブロックを並列したりしていたが、方位に呼応させ、手前から「共有部分、親世帯、子世帯」の3つのブロックを連なるように配置した事で、プランの原型が生まれ設計の加速度が増していった。
難産だったが、ヴォリュームを3つのブロックに分け、3つの屋根がリズミカルに連なった事と、軒の深い単純な屋根が相まって、住まう人をおおらかに包み込み安心して身を委ねられる居場所になったと思う。
新しい素材や設備に流されるのではなく、昔も今もそして未来になっても「不易」である美しい屋根をこれからも丁寧に設計し続けたいと思った。
(設計 海工作舎)
遙か昔より日本の風土の中で、「均整のとれた美しい屋根」がある建物は歴史が証明している通り、人が安心し、暮らしを委ねられ、心地よい場となっている。
子供の頃雷が鳴り響く豪雨の中、叩き付けるような雨と音と光で不安になりながらも深い軒先を借り、雨宿りをした際「自分はこの屋根に守られてるんだ」という安心感を覚えた。雨が降ってる中、子供をずぶ濡れにさせる親はいない。建物の産みの親である設計者や作り手は、大切な子供が長く健康でいられ、安心して身を委ねられる居場所を作る責任を負っている。
この家は、田園風景が広がる先には遠く筑波山が望める150坪の敷地に建つ、二世帯住宅というプログラム。
風景を損なわない建物、親世帯と子世帯の距離感、敷地と庭と開口部のバランスを模索しながら最良の答えを探していた。当初は世帯ごとに領域を分けた細長いブロックを並列したりしていたが、方位に呼応させ、手前から「共有部分、親世帯、子世帯」の3つのブロックを連なるように配置した事で、プランの原型が生まれ設計の加速度が増していった。
難産だったが、ヴォリュームを3つのブロックに分け、3つの屋根がリズミカルに連なった事と、軒の深い単純な屋根が相まって、住まう人をおおらかに包み込み安心して身を委ねられる居場所になったと思う。
新しい素材や設備に流されるのではなく、昔も今もそして未来になっても「不易」である美しい屋根をこれからも丁寧に設計し続けたいと思った。
(設計 海工作舎)
物件概要
項目 | 詳細 |
---|---|
建物名 | 春日部の家Ⅱ |
所在地 | 埼玉県春日部市 |
主要用途 | 専用住宅(二世帯住宅) |
家族構成 | 母親+夫婦+子供 |
構造・規模 | 木造在来工法2階建 |
敷地面積 | 499.92㎡ |
建築面積 | 153.31㎡ |
延床面積 | 214.62㎡ |
1階 | 135.94㎡ |
2階 | 78.68㎡ |
軒高 | 6783mm |
最高高さ | 8551mm |
敷地条件 | 市街化調整区域 |
道路幅員 | 東5.00m |