野田の家 / 新築
設計趣旨
千葉県野田市にあるこの土地は昭和50年代に開発された郊外住宅地で、手入れの行き届いた建物と緑豊かな庭で形成された、おおらかでゆったりした町並みが特徴的である。
この場所には建て主が30年あまりにわたって住み続けてきた家があり、今は取り壊してしまったリビングでゆったりした時間を過ごした時の事は今でも鮮明に覚えている。穏やかな陽が差し込む窓からは、建て主が長年にわたって手塩に掛けて育ててきた野趣あふれる庭を眺める事ができた。そんなゆったりした時間のなかで新しい家について話を伺いながら家のイメージを膨らませる事ができた事が、この家の設計の決定的な時間だったのだと思う。
既に豊かな空間は存在しているので、新しい家により町並みに違和感と圧迫感を与えるのではなく、必要な役割を与えたヴォリュームを分散させ町並みに余白を与えつつ、ゆったりした風景を継承出来ればいいのではと考えると、設計の加速度が増し色々な事がシステマチックに決定され組み立てられ、当初思い描いていた家のイメージを具体化することが出来た。
深緑の色増す5月に竣工した。出来上がった家を訪れてみると、新しい家を楽しみつつ魅力的な住まい方をしている建て主と、緑豊かな町並みをみていると不思議な事に自分が設計したという感覚が無い。 私がした事は月並みではあるが、建物と風景を馴染ませる事だけだったと思う。
(設計 海工作舎)
この場所には建て主が30年あまりにわたって住み続けてきた家があり、今は取り壊してしまったリビングでゆったりした時間を過ごした時の事は今でも鮮明に覚えている。穏やかな陽が差し込む窓からは、建て主が長年にわたって手塩に掛けて育ててきた野趣あふれる庭を眺める事ができた。そんなゆったりした時間のなかで新しい家について話を伺いながら家のイメージを膨らませる事ができた事が、この家の設計の決定的な時間だったのだと思う。
既に豊かな空間は存在しているので、新しい家により町並みに違和感と圧迫感を与えるのではなく、必要な役割を与えたヴォリュームを分散させ町並みに余白を与えつつ、ゆったりした風景を継承出来ればいいのではと考えると、設計の加速度が増し色々な事がシステマチックに決定され組み立てられ、当初思い描いていた家のイメージを具体化することが出来た。
深緑の色増す5月に竣工した。出来上がった家を訪れてみると、新しい家を楽しみつつ魅力的な住まい方をしている建て主と、緑豊かな町並みをみていると不思議な事に自分が設計したという感覚が無い。 私がした事は月並みではあるが、建物と風景を馴染ませる事だけだったと思う。
(設計 海工作舎)
物件概要
項目 | 詳細 |
---|---|
建物名 | 野田の家 |
所在地 | 千葉県野田市 |
主要用途 | 専用住宅 |
家族構成 | 夫婦+子供 |
構造・規模 | 木造在来工法2階建 |
敷地面積 | 192.50㎡ |
建築面積 | 91.49㎡ |
延床面積 | 143.59㎡ |
1階 | 77.01㎡ |
2階 | 66.58㎡ |
車庫 | 14.90㎡ |
容積体積 | 128.69㎡ |
軒高 | 6122mm |
最高高さ | 7018mm |
敷地条件 | 市街化区域 |
道路幅員 | 北6.00m/西6.00m |
駐車台数 | 1台 |